※店主のひとり言ですが、とても大切なことなので、是非お読みください。
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熊本では、1年で一番寒い12月に苗を植えます。 写真は、「ひのみどり」です。 この広い田んぼに、機械も入れず全て手植えで行ています。手植えは、良い新芽が多く育つためです。本当に頭の下がる思いです。 |
品評会「農林水産大臣賞」を5度受賞された 「橋口さんご夫婦」です。 まさに、植え付け時から畳表の加工まで、我が子を育てるように一本一本「愛畳」込めて育てていました。徹底した湿度管理、選別作業など全てにおいて、誰もが一目を置く熊本の畳表業界を引っ張っていく存在です。 |
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い草が長く伸びるよう網掛けをし、およそ130p〜140pまでに成長します。梅雨に入るころ、い草の刈り取り作業が始まります。刈り取り機が自動的に200本ずつの束にします。この乾燥前のい草は水分を多く含むので大変重い。私は、この作業だけで腰が砕けそうでした。 この時期の農家は、どの農家も早朝3〜4時から作業が始まります。 |
刈り取ったい草は、持ち帰ってすぐに泥染めをします。 泥染めは表面に保護膜を作り、い草を丈夫にし美しい緑を長く保つことができる昔ながらの製法です。 泥染めの泥は、農家によってもいろいろ配合や濃度が異なり、広島や兵庫から良質の土を仕入れています。 |
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泥染め後のい草を乾燥器(釜)でじっくりと低温で乾燥します。この乾燥時間や温度も農家によって異なります。高温になりすぎるとい草にダメージを与えるため、およそ55〜60度で15時間〜18時間といった農家が多いです。 乾燥後、釜からい草を取り出し余分な泥をふるいにかけて落としていきます。書くのは簡単ですが、50度近くの熱気に包まれた室内…染土が飛散する環境での作業、本当に過酷極まりない。 ちなみに、早朝からの作業にもかかわらず、乾燥中は深夜問わず5〜6回釜の温度を確認しているそうで、この時期の農家は「寝る暇がない」。 お手伝いした前橋さんの息子さん曰く、刈り取り時期は忙しさと暑さでまったく食べ物を受け付けないそうです。これが1ヶ月も続く。 |
乾燥したい草は、空気に触れないよう密封され倉庫で半年〜1年寝かされます。こうして、染土とい草が熟成されて畳独特のさわやかな香りがしてきます。 | ![]() |
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私たちがお世話になった前橋さん親子です。 |
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熊本のトップクラスの生産者への指導を行い、農家の皆様よりも信頼の厚く「先生」と呼ばれる存在のい草普及所、研究所の森崎先生。 初めて聞く話も面白く伝えてくださり、大変勉強にまりました。 |
寝かされたい草は、長さにより選別をしていきます。この橋口さん。通常農家さんは、4〜5段階の選別のところをなんと9段階(!)に分けていくよう選別機にかけます。一番草(一番長いい草)は4尺9寸(約148センチ)です。 そして更に、一本一本に向き合うよう真剣に目で選別します。140センチ以上のあるい草ですが、コシがあり、実の詰まったものは、まっすぐに立ち上がります。 ここで織り曲がったりするい草は弱いためはじかれていきます。 |
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選別したい草は、織機にかけられ織られます。よい畳表には、7000本以上、約30キロのい草が織り込まれています。 |
織った畳表は、また更に人の目でチェックをいれ仕上げをしていきます。 まさに愛畳のこもった畳表に仕上がります。 |
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畳表は、作り手によって様々な顔があります。コシの強い力強さ、きめの細かい繊細さ、織り方も人それぞれです。畳には本当に色々な方の魂が込められています。当店では、全て店主が目利きした信頼できる国産にこだわっています。
このページの先頭へ〒751-0833
山口県下関市武久町1丁目15−1
TEL.083-253-7100
FAX.083-242-5320
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